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2020-02

鳥よりも速く

七草なずな 唐土の鳥の 渡らぬさきに 叩け 叩け♪

節分間近に、今更ながら「七草粥作りの唄」だ。
1月7日の風習である七草粥を作る際、古い昔から口ずさまれてきた、まじない唄。

昨年12月から中国湖北省武漢市で広がり始めた新型コロナウィルスによる肺炎は、同市華南市場を起爆点として猛威を振るい始めた。
1月には武漢市を中心に発症者が数を増し、日本、タイ、フランスと、国外での発症例も次々に増え、世界各地に拡がっている。

大きな話題となった頃はちょうど中国の春節(旧正月)前で、連休を利用した帰省や遠距離旅行のシーズンに突入するところだった。
しかし、感染者の移動による二次・三次感染を懸念し、以前新型インフルエンザを発生させた折りに国際協力に消極的な態度を非難された事もあって、中国政府は武漢市と周辺を封鎖。
1月26日には、国民の海外団体旅行を禁止した。

日本では空港や港での検疫を強化し、中国人と最近の中国渡航歴を持つ入国者に対して水際作戦に努めている。
さらに1月28日、政府は新型ウイルスによる肺炎を感染症法上の「指定感染症」と検疫法上の「検疫感染症」に指定。
状況に応じて「強制入院」の措置がとれるように決定。
更に1月31日、過去2週間に湖北省滞在歴がある外国人と湖北省発行の旅券保持者を入国拒否する、とした。

それ以前から中国より帰国した日本人の感染や三次感染者のニュースも流れ、世間の不安は募る一方である。

コンビニからマスク消失
 コンビニでは マスクの棚がからっぽ


スーパーマーケットでは 販売制限もスーパーのマスク販売制限


そんななか、今朝のニュースではオーストラリア・メルボルン大学で新型コロナウィルスの培養に成功、ワクチン製造の端緒を掴んだという。
現時点で、全世界の感染確認者は1万4627名。
死者は305名で、そのうちひとりは初めて中国国外のフィリピンで亡くなった。
早急にワクチンが配布され、犠牲者・発症者を抑えてくれるよう、祈るばかりだ。

新型コロナウィルスに気を取られている隙に、今朝のニュースでは湖北省の南隣、湖南省でニワトリが「H5N1型」鳥インフルエンザに感染しているのが確認された、と報じられた。
こちらも、蔓延すれば大変な事態になる。

七草なずな 唐土の鳥の 渡らぬさきに……

寒い時期になると、中国大陸から渡り鳥がやってくる。
七草でビタミンを摂取し、彼らが保菌しているウィルスで病気にならないよう用心しよう、と、この唄は言っている。
大陸から飛来する鳥に手強い病気の原因があると、昔の人々は経験則で知っていたのかもしれない。

航空機により、鳥よりも遙かに速いスピードで病魔は拡がる。
便利になった反面、現代社会はこんな脆さも抱えている。


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